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部屋とYシャツとわらG

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学校給食

学校給食について 1 [ 1年以上前をふりかえっての日記 ]

 今日、久しぶりに(20年以上ぶり)に給食を食べた…という新しくきた先生がいたので、給食のことがいろいろと話題になった。

 そんな中で思い出したいくつかのこと…給食シリーズ。

 今回は、味のことをさておき、学校での給食指導について。給食指導…というと、食べる時のマナーのことかなと思う人もいるかもしれないが、そんなことは中学校の給食では、ほぼどうでもいいことだ。ようは、準備して食べて片づけて…をほんの30~40分で無事やりとげることが給食指導である。

 給食がある市もない市も経験したが、学校が荒れている時の給食指導はなかなかにつらいものがあった。まず、4時間目が空いている3年の先生は、配膳室のそばをウロウロしていなければいけない。学校に来て抜け出すヤツならわかるが、来てないくせにこの時間になって給食を盗みに来るヤツとかがいるのである。ねらわれるのはカップ入りのデザートの時。プリン・雪見だいふく・カップケーキ…こういうのが出る時は特に危険であるのでこちらも気合いを入れていた。

 10個くらい取って逃げて、2人くらいで食べたり?していたようなのだが、そうなると数の上では必ずばれる。取られたクラスも10個くらいならまだ全校の欠席者や教師の分とかで補充できる。指導しようにも犯人は学校に来ていないので困るのだ。

 見事だったのは、給食が終わるまで気がつかなかったパターン。あるクラスのプリンが、箱ごと40コ盗られていたのだ。足りなければ気づくが、誰も持っていないと気がつかないものだ。片づけの時に他のクラスと合流して、「あれ、今日、プリンがあったの???」となって発覚。この事件の時は本当に驚いた。さすがにそんなには食えんだろうに…。

 むかーしは、余った牛乳を全部持って帰って、街で売っている先生もいた(笑)ということなので、ゆるやかだったようだが、今では残り物の管理もきびしい。

 教室に、余った牛乳(紙パック)を絶対に残してはいけない!
 これは荒れてる学校では、数分後に牛乳爆弾として、窓から投げられることになる。類似品には納豆爆弾など車の屋根に乗せられるとより大変なものもある。窓の裏側あたりに牛乳を残して置いておき、「どう腐るか」観察しているようなヤツにも要注意である。(チーズっぽくなっていく)

 いろいろ怪しいことを書いたが、学年全体はともかく、クラスの状態がいい時は、教室で食べる時間がおだやかな時間となる。おかわりとか残った物の山分けルールがうまくいくし、さらに女子がおかわりできるムードがある時はいいクラスになっている?ような気がする。

 私が持った一番楽しいクラスの時は、後片づけの時に女子が配膳台に集まって、残ったご飯をおにぎりにしながらその場で食べる…というやりすぎの状態があった。ひどい時はおたまでスープを食缶から直接回し飲みしていたので、さすがにあきれて注意した。

 実は中学生女子は相当食べるのだ…ということをこの年に知った。

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学校給食について 2 [ 1年以上前をふりかえっての日記 ]

 前回は、指導の大変さだったが、今回は集団で食べるからこそ起こる事件について。

 異物混入…これはよくある。たとえばおいしそうなクリームシチューに3cmくらいの青虫が入っていた。こういう時、なかなかよくわかっている生徒は騒がずに、そっと担任に近づいてきて、見せる。担任は了解して、「ブツ」をあずかる。大変なもの(たとえば針金とか)ならすぐストップをかけて全校放送、そうでもなければその場は一切語らず、後で給食担当の先生を通じて給食センターとかに報告する。

 ひどい!と思うかもしれないが、食べる前なら止めるが、もう誰かが食べたかぎりはその人がイヤな思いをするだけである。また、みんなが食べた後に知ってしまうと、知らなければ何でもなかったのに、「気分が悪い」とかなってしまう人も出るので、自然の中にいるものはOKなのだ。青虫なんて、野菜にはついていてもおかしくないし、世界にはそれをわざわざ食べる地域だってあるのだし、火は通っているし、ノープロブレム(だと思う)。

 クラスに注意をうながしたもので、意外とイヤだったのは、食器を洗った時の金属スポンジの繊維。これは、まず自分が気づいて、「なんか、入っていた人がいたから気をつけて」と呼びかけると何人も出てきた。その日のうちに苦情を言ってセンターには対応してもらったが、今思えば気づかずに食べた人も他のクラスには多かったに違いない。(でも意外と平気なようだ…)

 ある冬の合唱コンクールの日、インフルエンザが猛威をふるっていたこともあり、本番当日なのに、高熱と下痢のためにかなりの生徒が休んだ。開会式で生徒の実行委員長がいなかったり、急にピアノ伴奏者がいなかったり、音楽の先生が朝来たけど倒れかけてタクシーで帰ったり、1年生のあるクラスは半分しかいなかったり…と運営が大変だった。インフルエンザは怖いなあ…とその日は思っていた。

 翌日は休日。私は野球部の練習試合で他校に行っていたのだが、そんな所まで電話がかかってきた。なにかと思えば、「実はインフルエンザではなくて、前々日の給食の集団食中毒だった」とのこと。至急、連絡網で事件を伝えて、調子の悪い人は病院へ…という連絡であった。ちなみにその日、野球部の主力1年が一人いなかったのだがそいつは入院したらしいこともわかった。O-157ほどのものではなかったが、同じ給食センターの中学校4校が同時になったらしい。テレビのローカルニュースではバンバン流れていたし、翌日も取材の車が校舎の外から遠景を撮ったりしていた(映像が使われなかったうちの学校は、中から笑顔で手を振っていたからだ。元気でどうする!)。

 原因は、温食などセンターで作っているものではなくて、メーカーから仕入れているデザートだった。ちょうどひな祭りで三色ケーキ(ゼリーっぽいものとかケーキが層になっている)が出ていて、好きな人は奪い合うように食べた…あれがやばかったらしい。

 ひとつ食べただけで大変なことになった人もいたが、菌がなかったクラスは意外と平気で、学年・クラスによって被害者の数が偏っていたような気がする。先の野球部の一年生などは、いらない人のをもらって一人で10コも食べたというから、これは「やむをえない…イヤ当然の報い」である。

 ちなみにこれが出た日の私は、欠席者の分などをみんなと分け合い、3コの三色ケーキをキープしていた。そして最後にまとめて食べようとしていて、ひとつ食べて大喜び…本当にうまかったのだ。

 そして2つ目……というところで、大ばか者の他クラスのヤンキー男が、廊下で台車(給食を運ぶための)に乗って、「ブンブーン」とか言って遊んでいるのが目に入ってしまった。しょうがないので、ぶち切れに廊下に出て行って、残りを食べ損ねたのだ。(その時は超不機嫌)

 結果的にそのおかげで、高熱は出ず、腹痛も軽くてすんだ。ヤンキー男には、調子に乗らないようになぜか理由は言わないまま「ありがとう!」と言っておいた。

 後日、メーカーが病院代や薬代を出すということになり、冗談で、○オフェルミン代980円を請求したら、本当にお金がおりてしまった。「イヤ、そのうちの3粒しか飲んでないから全額返します」と一応言ったのだが、「かえってめんどうなのでもらってくれ。メーカーも保険がおりてるようだし」と管理職に言われて、980円もらってしまった。

 不正請求………。まあ慰謝料込みということで…。

 もっとひどい例では、教員の家族で高熱・腹痛を起こした人がいたらしい。これは表には出せなかったようだ(勝手に持って帰って食べたわけだから…)。

 この日以来、この市では、3時間目くらいから校長と教頭が早い給食をとることになった。早弁しているかのようだが、実は管理職が、「生徒様」の「毒味役」…となったのである。

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学校給食について 3 [ 1年以上前をふりかえっての日記 ]

 給食の味を「なつかしい」思い出にしている人も多いと思うが、これはおいしい思い出の人とおいしくない思い出の人がいるはずで、それもそのはず、味は千差万別なのだ。

 まずよく言われるのは「自校方式」と「センター方式」の違い。一般的に「自校方式」の方がおいしいと言われている。これは作る量が少ないし、温かいうちに届くこともあってのことだ。

また、現代においては、栄養士さんの腕! 予算とか数値とかなにかと制約があって大変だそうだが、これもセンスというか、味・好みへの影響大である。

 私の出身小学校は「自校方式」だがおいしくなかった。もう30年近く前だし、6クラス×6学年ということもあったからか、とにかく、「このメニューならおいしかった」という記憶さえほとんどない。

当時の指導は「給食は残してはダメ」というのが主流で、好き嫌いの多かった私は「食べ終わらないと昼休み遊びに行けない」ということでつらい記憶が多い。スキをついて、人の食器に移したり…そんな技までやっていたのは覚えている。

 ある時、必死で目をつぶって食べるのだがどうしても飲み込めないおかずがあった。そのひとつのもののために、食べ終わらないまま何分も過ぎていき、食べては吐きだしていた。担任の先生がそれを見てひとこと

「それは食えん」

 にんじんの芯、葉っぱの根元の所だった。 

 考えてみれば「食べられないもの」まで入っているのでは、給食がおいしいわけがない!

 住んでいた土地柄か、くじらの肉もよく出た。今時は、すごく高いが「おいしい」ものが少量出回っているくじらであるが、当時、給食にまわってきたのは「安くてまずい」ものだった。とにかく「固くて」かんでもかんでもなくならないのだ。「鯨カツ」とか今なら食べたいのだが、当時はイヤでしょうがなかった。脂っこい鯨ベーコンも…。

 時は流れてその25年後、養護学校に勤務していた時、毎日の給食がおいしかった。自校式だったのと、栄養士さんがベテランでセンスがよかったからだと思う。学校の特性上、あまり魚が出なくて、出る時は「骨のない魚」だったのには驚いた。この魚の謎の切り身…今は一般にも出回っているようだ。骨が絶対ないはずなのに、どうしても信じられなくて、つい、ちょっとずつむしってしまうのであった。

 その翌年の公立ではない小学校では、○ダックスなる業者が参入して、材料はそこから来て、校内で給食を作っていた。 これは

 「すごくうまかった◎」 

 生野菜も給食で出ていた(公立はほとんど無理)。毎回、給食が楽しみ…という人生初の体験だった。給食中に、児童達が牛乳びんさえ割らないでくれれば、こちらもゆっくり食べられるのだ。

 大きな食堂で二つの学年で食べていたので、自分のクラスのおかわりがなくなると、他のクラスの先生の所に話しに行くフリをしながら、帰りはそのクラスの食缶まであさっておかわりしていた。

 しかし、給食がおいしいことはいいことばかりではない。

 運動不足もあったが、その1年だけで8kg…と、よく太らせてもらった。

「このままではイカン」と毎日思いながらも、毎日誘惑に負けた一年間であった…。 


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